FBAを使っていても赤字が続いた中で、「いっそ在庫を持たずにやればいいのでは?」と思って始めた無在庫輸出。
でも、そこにはまた別のリスクと現実が待っていました。
① 自己発送→FBA。手数は減ったけど、不安は減らなかった
Amazon輸出を始めたばかりの頃、
僕は日本国内からの自己発送(FBM)で1件ずつ出荷していました。
売れたときの実感は強かったけれど、
このままではとても数をさばけないと感じ、FBAを導入。
倉庫に納品さえしておけば、あとはAmazonが発送してくれる。
仕組みとしては理想的なはずでした――が、現実は甘くありませんでした。
■ 商品リサーチと在庫のプレッシャー
売れ筋を探すリサーチに膨大な時間がかかり、
副業時間が“探して終わるだけ”の日も増えていきました。
そして、在庫を持つプレッシャー。
売れなければ在庫はただの重荷です。
■ 砥石のFBA在庫が全滅した「警告事件」
ある日、FBA倉庫に納品していた砥石に対し、製造元からAmazonにクレームが入りました。
その結果、FBAに残っていた全在庫が販売不可となり、全損。
「在庫って、いきなり“死ぬ”んだな…」
その瞬間から、FBAに対する信頼は揺らぎ始めました。
② 無在庫販売に惹かれた理由
在庫リスクが怖くなった僕は、無在庫販売という仕組みに惹かれました。
売れてから仕入れる=損しない。
初期費用が不要、在庫を抱えない、トラブルも少ない(はず)。
さらに、月額制の副業コミュニティに入会し、
有料ツールを使って“自動出品・価格調整”の体制も構築。
「これはFBAより安心で、効率も良さそう」
そう思い、無在庫へ本格シフトしていきました。
③ やってみて感じたギャップ
大量出品すれば確かに売れました。
特に中古カメラ関連や靴(スニーカーやブーツ)は、1~2万円台の単価で利益率も悪くなかった。
ただ――返品されたときのダメージがあまりに大きい。
- 日本への返送コスト
- 再販の難しさ(メルカリで赤字処分)
- 商品の状態リスク(「イメージと違った」で戻される)
ツールで効率化していたはずが、トラブル対応はどんどん手作業化。
ストレスと時間が、気づけばFBA時代以上にのしかかってきました。
④ アカウント停止と、やめ時を見失った副業
さらに問題だったのは、Amazonの規約とのズレ。
無在庫販売(とくに他店からの直送)は、Amazonではグレーどころか基本NG。
そしてある日、突然通知が届きました。
「重大なポリシー違反が認められたため、出品を停止しました。」
アカウント停止。
理由は「商品情報に不備」とだけ書かれ、
改善計画書を出しても、業者に依頼しても、何をしても解除されませんでした。
当時、月間の売上は100万円を超えており、
停止時点で数十万円分の売上が凍結。
(※最終的には半年以上経って返金されました)
「やめた」というより、“やめさせられた”副業でした。
⑤ 気づいたことと、次に進むために
この経験で得たことはあります。
ツール運用、英語対応、トラブル処理、仕組み理解…
でも、最後に残ったのは、
「自分がコントロールできない副業は、いつか壊れる」
という確信でした。
だから今は、
もう少し地に足のついた副業、
“積み上がる仕組み”を自分のペースで作ろうと考えています。
次回は、そこからどう立て直していったか――
また、別の角度から綴ってみたいと思います。
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