人は「分からないこと」で勝手に疲れていく
人間関係でモヤモヤしたり、将来のことで不安になったり。
そういう時に、自分でも気づかないうちにやってしまっていることがあります。
それは、
「事実ではない“想像”に振り回されている」
ということ。
他人の頭の中は、想像しても当たるとは限らない
- 「あの人、きっと自分のこと嫌ってるな…」
- 「このままじゃ将来うまくいかない気がする…」
- 「きっとこう思ってるに違いない…」
でもそれ、本当に事実ですか?
実際には、他人の頭の中も、未来も、どれだけ考えても“正解”は分からない。
想像は時に役に立つけど、
それが“唯一の真実”だと思い込み始めると、どんどん自分を追い込んでしまう。
まず、「想像に苦しめられている自分」に気づくこと
僕自身、何度も経験があります。
「上司が冷たい気がする」
「同僚に避けられている気がする」
「この先のキャリア、大丈夫なのかな…」
でも振り返ると、そのほとんどは**“確証のない思い込み”**だったことが多い。
だからまず大事なのは、
“自分はいま、事実じゃなくて想像に苦しんでるのかも”と気づくこと。
この「気づき」があるだけで、少しだけ視界がクリアになります。
解決のヒントは「事実を見る」こと
悩んでいるときは、とにかく“事実”に焦点を当てる。
たとえば──
- 「自分は本当に避けられているのか?」
- 「最近、何か冷たい態度をされたという“事実”があったか?」
- 「未来の心配をしているけど、“今日のタスク”はどうだったか?」
こうして“事実ベース”で物事を切り取ると、
意外なほど、頭の中の霧が晴れてくる。
ただし、“事実”はシビアに見た方がいい
ひとつ注意点があります。
事実を見るということは、自分にとって耳の痛い現実からも目をそらさないということ。
- 「冷たいと感じたけど、自分が最近あいさつしてなかったかもしれない」
- 「将来が不安なのは、実は今の努力が足りない自覚があるからかも」
こういう“自分に都合の悪い事実”にも目を向けてこそ、初めて思考は建設的になります。
「考えること=悪」じゃない。ただ、捉え方を変えるだけ
ここまで「想像に苦しまないように」と書いてきましたが、誤解しないでほしいのは、
事実から背景を想像すること自体は、当然必要な行動だということ。
問題は、それを**“不安”として抱え込むか、“仮説”として扱えるか**。
- 「もしこうなったらどうしよう…」と未来を不安視するのではなく、
- 「こうなる可能性があるから、少し備えておこう」と考える
この違いだけで、ストレスはかなり減らせます。
つまり、想像=思い込みの罠ではなく、“先手を打つためのツール”にできる。
この“思考癖”を身につけると、
考えること自体が、自分を守る武器に変わります。
結論:「それ、本当に“事実”ですか?」
人は、“分からないこと”を想像して、自分で自分を苦しめる生き物。
でも、そのことに気づけた瞬間から、視点は変えられる。
人間関係に悩んだとき
将来に不安を感じたとき
誰かに怒りを覚えたとき
いったん立ち止まって、自分に問いかけてみてください。
「それって、事実?それとも、想像?」
そして、もし“想像”だったなら、
それを「不安」ではなく、「仮説」として扱ってみてください。
自分を苦しめる想像から、自分を助ける思考へ。
その小さな視点の切り替えが、心の軽さにつながるはずです。
コメント